第4回公認心理師試験・午前問39は、T. L. BeauchampとJ. F. Childressが提唱した医療倫理の4原則について問う問題です。
問題
T. L. Beauchamp と J. F. Childress が提唱した医療倫理の4原則に該当しないものを1つ選べ。
① 正義
② 説明
③ 善行
④ 無危害
⑤ 自律尊重
正答は②「説明」です。
BeauchampとChildressの医療倫理4原則
医療倫理・生命倫理の代表的な枠組みとして、次の4原則を整理して覚えます。
| 原則 | 英語 | 要点 |
|---|---|---|
| 自律尊重 | Respect for Autonomy | 本人の価値観と意思決定を尊重する |
| 善行 | Beneficence | 本人にとっての利益・善を促進する |
| 無危害 | Nonmaleficence | 害を与えない、不要な害を避ける |
| 正義 | Justice | 公平・公正な取り扱いや資源配分を考える |
したがって、選択肢①・③・④・⑤は4原則に含まれます。
なぜ「説明」は4原則ではないのか
説明そのものは非常に重要ですが、BeauchampとChildressの4原則の名称ではありません。
医療者が必要な情報を説明し、本人が理解したうえで意思決定できるようにすることは、特に自律尊重と深く関係します。インフォームド・コンセントでは、単に情報を伝えるだけでなく、本人の理解・同意・自己決定が重要になります。
自律尊重と関連するインフォームド・コンセントについては、ケース・アドボカシーとインフォームド・コンセントを扱う過去問解説もあわせて確認できます。
各選択肢の解説
① 正義
4原則に含まれます。Justiceは、公平性・公正性や医療資源の配分などに関わる原則です。
② 説明
4原則には含まれないため、正答です。説明は自律的意思決定を支える重要な行為ですが、4原則の名称ではありません。
③ 善行
4原則に含まれます。Beneficenceは、患者・クライエントにとっての利益や善を促進することに関わります。
④ 無危害
4原則に含まれます。Nonmaleficenceは、害を与えない、または不必要な害を回避するという原則です。
⑤ 自律尊重
4原則に含まれます。Respect for Autonomyは、本人の価値観、選好、自己決定を尊重する原則です。
試験対策として覚えること
- 自律尊重 = Respect for Autonomy
- 善行 = Beneficence
- 無危害 = Nonmaleficence
- 正義 = Justice
- 「説明」は重要だが4原則の名称ではない



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