公認心理師資格試験 過去問解説 第5回 午前 問22 レジリエンス

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第5回公認心理師試験・午前問22は、レジリエンス(resilience)の定義を問う問題です。

問題

深刻な逆境経験がありながらも、良好な心理社会的適応を遂げる過程を示す概念に該当するものを1つ選べ。

① ジョイニング
② レジリエンス
③ エントレインメント
④ ソーシャル・キャピタル
⑤ ソーシャル・インクルージョン

正答は②「レジリエンス」です。

レジリエンスとは

レジリエンスは、逆境、ストレス、困難な生活経験などに直面したときに、適応していく過程やその結果を表す概念です。

APA Dictionary由来の説明では、レジリエンスは、困難または挑戦的な人生経験にうまく適応するprocess and outcomeとして整理されています。心理的・感情的・行動的な柔軟性、外的・内的要求への調整、利用可能な社会的資源、コーピングなど複数の要因が関係します。

したがって、レジリエンスを「生まれつき備わった、折れない性格」とだけ捉えるのは適切ではありません。環境との相互作用や、利用できる支援、対処方略なども含む動的な概念です。

この問題のキーワード

  • 深刻な逆境経験
  • 良好な心理社会的適応

「逆境がある」だけでも、「適応している」だけでもなく、逆境と適応の両方が示されている点がポイントです。

コーピングとの違い

レジリエンスと関連する概念にコーピングがあります。コーピングは、ストレッサーに対してどのように認知・行動上の対処を行うかという、より具体的な対処過程を指します。

一方、レジリエンスは、逆境に直面した個人がどのように適応していくかという、より広い過程・結果を捉える概念です。ストレス過程とコーピングについては、LazarusとFolkmanのトランスアクショナルモデルの過去問解説で詳しく整理しています。

各選択肢の解説

① ジョイニング

誤りです。ジョイニングは、主に家族療法などで、治療者が家族システムに参加し、治療的関係を形成していくことに関わる概念です。

② レジリエンス

正しい選択肢です。逆境に直面しながらも良好な適応を示す過程・結果を表します。

③ エントレインメント

誤りです。エントレインメントは、ある周期的なリズムが別のリズムに同調することを表す概念として用いられます。

④ ソーシャル・キャピタル

誤りです。ソーシャル・キャピタルは、社会的ネットワーク、信頼、互酬性など、社会関係に内在する資源に関わる概念です。

⑤ ソーシャル・インクルージョン

誤りです。ソーシャル・インクルージョンは、社会的排除を防ぎ、社会参加や包摂を促進する考え方です。

試験対策として覚えること

  • レジリエンス = 逆境に対する良好な適応の過程・結果
  • 「逆境」と「適応」がセット
  • 固定的な性格特性だけではない
  • 社会的資源やコーピングも関係する
  • コーピングは具体的な対処、レジリエンスはより広い適応過程

参考資料

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