第4回公認心理師試験・午前問14は、DSM-5における精神疾患の分類を問う問題です。
正答は①「適応障害」です。
この問題では、病名の特徴を細かく覚えるというより、それぞれの疾患がDSM-5のどの診断群に分類されるかを整理しておくことがポイントになります。
問14のポイント
設問では、次の5つの疾患のうち、DSM-5の「心的外傷およびストレス因関連障害群」に分類されるものを選びます。
- ① 適応障害
- ② ためこみ症
- ③ 病気不安症
- ④ 強迫症/強迫性障害
- ⑤ 分離不安症/分離不安障害
この中で該当するのは① 適応障害です。
正答:① 適応障害
適応障害では、明確なストレス因への反応として情動面・行動面の症状が生じることが診断上の重要な特徴です。
そのためDSM-5では、PTSDや急性ストレス障害などとともに「心的外傷およびストレス因関連障害群」に分類されています。
ここで注意したいのは、「ストレスがある=適応障害」と判断するわけではないことです。実際の診断では、症状、経過、機能への影響、他の精神疾患でより適切に説明できないかなどを総合的に評価します。
各選択肢はどの診断群に入る?
| 選択肢 | 疾患 | DSM-5での主な分類 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ① | 適応障害 | 心的外傷およびストレス因関連障害群 | 正しい |
| ② | ためこみ症 | 強迫症および関連症群 | 誤り |
| ③ | 病気不安症 | 身体症状症および関連症群 | 誤り |
| ④ | 強迫症/強迫性障害 | 強迫症および関連症群 | 誤り |
| ⑤ | 分離不安症/分離不安障害 | 不安症群 | 誤り |
② ためこみ症が誤りの理由
ためこみ症は、物を手放すことへの持続的な困難などを特徴とする疾患で、DSM-5では強迫症および関連症群に分類されます。
「不安が強い」「ストレスが関係する」といった一般的な印象ではなく、DSM上の分類を区別して覚えることが重要です。
③ 病気不安症が誤りの理由
病気不安症は、DSM-5では身体症状症および関連症群に分類されます。
身体疾患に対する強い不安がみられることがありますが、「不安」という語だけから不安症群やストレス因関連障害群に分類しないよう注意します。
④ 強迫症/強迫性障害が誤りの理由
強迫症は、DSM-5では強迫症および関連症群に分類されます。
DSM-5では強迫症関連の疾患が独立した診断群として整理されているため、ストレス因関連障害群には含まれません。
⑤ 分離不安症/分離不安障害が誤りの理由
分離不安症は、DSM-5では不安症群に分類されます。
分離場面で強い不安が生じる疾患ですが、診断分類上は「心的外傷およびストレス因関連障害群」ではありません。
試験対策:分類名と代表疾患をセットで整理する
このタイプの問題では、疾患名だけを単独で暗記するより、診断群と代表疾患をセットにして整理すると判断しやすくなります。
- 心的外傷・ストレス因関連:PTSD、急性ストレス障害、適応障害など
- 強迫症関連:強迫症、ためこみ症など
- 身体症状症関連:病気不安症など
- 不安症群:分離不安症など
特に適応障害については、ストレス因との関連が診断の中心に位置づけられていることを押さえておくと、①を選びやすくなります。
DSM-5-TRでは用語が更新されている
この試験は2021年に実施されており、設問はDSM-5の当時の表記に基づいています。
その後、日本語版DSM-5-TRでは病名・診断群の邦訳が見直され、「障害」から「症」への変更など、用語の更新・統一が行われています。たとえば、現在の日本語表記では「心的外傷及びストレス因関連症群」「適応反応症」といった表現が用いられます。
したがって試験対策では、過去問が出題された当時の用語を理解しつつ、現在のDSM-5-TRの表記も区別して確認するのが安全です。
まとめ
- 第4回公認心理師試験・午前問14の正答は①
- 適応障害はDSM-5の「心的外傷およびストレス因関連障害群」に分類される
- ためこみ症・強迫症は「強迫症および関連症群」
- 病気不安症は「身体症状症および関連症群」
- 分離不安症は「不安症群」
- DSM-5と現在のDSM-5-TRでは日本語の病名・分類名に変更があるため、時点を分けて理解する



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