公認理師資格試験 過去問解説 問14 DSM-5 心的外傷およびストレス因関連障害群
- 2022.08.30
- 公認心理師(第4回) 資格試験
- トラウマ, 保健医療領域, 第4回公認心理師試験
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【問14】心的外傷およびストレス因関連障害群
問14 DSM-5の心的外傷およびストレス因関連障害群に分類される障害として、正しいものを1つ選べ。
① 適応障害② ためこみ症
③ 病気不安症
④ 強迫症/強迫性障害
⑤ 分離不安症/分離不安障害
正答は ①
① 適応障害
選択肢の解説
①適応障害
適応障害 Adjustment Disorder は、明確なストレスを誘発する要因が存在しており、そのストレス因が出てきてから3カ月以内に気持ちや行動の症状が現れている状態をいいます。
適応障害の症状には、抑うつ症状や不安症状が多いですが、いずれもが気分障害や不安障害の診断基準を満たさない程度のものとされます。
DSM-5では、心的外傷およびストレス因関連障害群に含まれます。
②ためこみ症
ためこみ症 Hoarding Disorder は、一般的には価値のないように思える物を大量に溜め込んで手放すことができない疾患です。
DSM-5では、強迫症および関連症群/強迫性障害および関連障害群に含まれます。
「物の価値に関係なく捨てることが困難」「物を保存したいという気持ちや捨てることへの苦痛が強いこと」「物を溜め込むことによって、日常生活に支障があること」などが診断基準に含まれています。
③病気不安症
病気不安症 Illness Anxiety Disorder は、身体症状がほとんどないにも関わらず、自分の健康状態に対する不安が強くなり、「重大な病気になったのでは?」と考えてしまう精神疾患です。
DSM-5では、身体症状症および関連症群に含まれます。
他にもこのカテゴリーに含まれる疾患として、以下のものがあります。
- 身体症状症
- 転換性障害
- 作為症
④強迫症/強迫性障害
強迫症/強迫性障害 Obsessive Compylsive Disorder は、繰り返される強迫観念と観念への対処行動である強迫行為が特徴的な精神疾患です。
強迫観念の内容は大きく、「汚染」「対称性」「攻撃性」などがあります。
DSM-5では、強迫症および関連症群/強迫性障害および関連障害群に含まれています。
⑤分離不安症/分離不安障害
分離不安症は、愛着をもっている人から離れることに関して、年齢に不相応なくらい不安を感じる疾患です。
分離不安事態は発達段階によってほとんどの人が経験するものですが、その程度が強いことと年齢不相応なことが重要なポイントとなります。
この分離不安症は、不安症群/不安障害群に含まれています。
まとめ
- 適応障害 → 心的外傷およびストレス因関連障害群
- ため込み症 → 強迫性障害および関連障害群
- 病気不安症 → 身体症状症および関連症群
- 強迫性障害 → 強迫性障害および関連障害群
- 分離不安障害 → 不安障害群
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