公認理師資格試験 過去問解説 問1 要配慮個人情報について

公認理師資格試験 過去問解説 問1 要配慮個人情報について

第5回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

第5回公認心理師試験(令和4年7月17日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

【公認心理資格試験】試験勉強の仕方。ブループリントに記載されている出題割合で勉強の範囲を狭めない方がいい理由について解説します!

Advertisement

問1 個人情報の保護に関する法律における「要配慮個人情報」に該当するものを 1 つ選べ。

① 氏名

② 掌紋

③ 病歴

④ 生年月日

⑤ 基礎年金番号

出典:第5回公認心理師試験(令和4年7月17日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
正答は ③ 病歴

となります。

選択肢の解説

要配慮個人情報とは

この法律において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取り扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう

出典:改正個人情報保護法 第二条3項

と定義されています。

つまり、個人情報のなかでも特に知られることで本人に対する不当な差別や偏見などの不利益が生じる可能性があるものとなります。

5つの選択肢は、すべてが個人情報ですが、そのなかで不当な差別・偏見・その他の不利益が生じる可能性のある情報は、「病歴」のみといえますね。

ちなみに、令和4年(2022年)4月より、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」が改正された「改正個人情報保護法」が施行されました。

改正個人情報保護法において、「個人情報」を一括りにするのではなく、類別化したうえで、

・本人同意を得ない取得は原則禁止

・オプトアウト手続きによる第三者提供の禁止

を規定しています。

オプトアウトとは、第三者に個人情報を提供する際に、明確な同意は取らないが、本人が個人情報の第三者提供を拒否した際には、個人情報の提供をやめるといった手続きです。

改正個人情報保護法の概要を詳しく知りたい方は、以下の資料が参考となりますので、是非一度ご参照ください。

令和3年改正個人情報保護法について|個人情報保護委員会

令和2年改正個人情報保護法リーフレット|個人情報保護委員会

ポイントは以下の通りとなっています。

  • 個人の権利の強化
  • 事業者の責務の強化
  • 事業者による自発的な取り組みの強化
  • データ利用の方法
  • ペナルティの強化
  • 海外など国内以外での法の適応

具体的には、

  • 漏洩が発生した場合の個人情報保護委員会への報告と本人への通知の義務化
  • 外国にある第三者に対して個人情報を提供する際に、移転先事業者における個人情報の取扱いに関する情報提供等の充実
  • 安全管理のために行なった措置の公表
  • 個人関連情報と仮名加工情報の定義

などがあります。

まとめ

第5回公認心理師資格試験の問1は、「要配慮個人情報」についてでした。

令和4年から「改正個人情報保護法」が施行されたこともあり、タイムリーな問題となっています。

今後、2年間おきに見直しを図っていく方針とのことなので、2年おきにチェックしておきましょう。

  • 要配慮個人情報=個人情報のなかでも特に知られると不当な差別や不利益を被る可能性がある情報
  • 具体的には、人種・信条・社会的身分・病歴・前科・犯罪被害情報・身体/知的/精神障害の有無、健康診断の結果など