公認心理師資格試験 過去問解説 第6回 午前 問4 手続き記憶

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第6回公認心理師試験・午前問4は、手続き記憶(procedural memory)の特徴を問う問題です。

問題

運動技能、知覚技能及び認知技能に関わり、想起意識を伴わない記憶として、最も適切なものを1つ選べ。

① 意味記憶
② 展望記憶
③ 偽りの記憶
④ 手続き記憶
⑤ エピソード記憶

正答は④ 手続き記憶です。

手続き記憶とは

手続き記憶は、技能や手続きの「やり方」に関わる長期記憶です。タイピング、自転車の運転、楽器演奏、スポーツ技能などのように、練習を通して獲得され、うまく言葉で説明できなくても行動として実行できる技能が代表例です。

APA Dictionary of Psychologyでは、手続き記憶を特定の課題に必要な技能についての長期記憶とし、熟練した遂行として現れ、必ずしもその知識を言語化できるとは限らないと整理しています。

問題文の「運動技能・知覚技能・認知技能」「想起意識を伴わない」という部分が、手続き記憶を選ぶ決め手です。

宣言的記憶と非宣言的記憶

長期記憶は、試験対策上、意識的に「何を知っているか」を想起できる宣言的記憶と、技能や学習効果として現れる非宣言的記憶に分けて整理すると分かりやすくなります。

  • エピソード記憶:個人的な出来事や経験の記憶
  • 意味記憶:言葉の意味や一般的知識の記憶
  • 手続き記憶:技能・手続き・習慣などの記憶

エピソード記憶と意味記憶は代表的な宣言的記憶です。手続き記憶は代表的な非宣言的・潜在的な記憶システムとして扱われます。

手続き記憶が選択肢として登場する神経心理学的アセスメントの問題については、「脳損傷者に対する神経心理学的アセスメント」の過去問解説もあわせて確認できます。

各選択肢の解説

① 意味記憶

誤りです。意味記憶は、言葉の意味、概念、一般的な事実や知識などに関する記憶です。代表的な宣言的記憶に分類されます。

② 展望記憶

誤りです。展望記憶は、将来ある時点で行う予定や意図を覚えておくことに関わる記憶です。「帰宅したら薬を飲む」「明日の朝に書類を出す」といった未来の行為に関係します。

③ 偽りの記憶

誤りです。偽りの記憶は、実際には経験していない出来事を経験したように記憶したり、実際の出来事とは異なる内容として想起したりする現象を指します。技能の記憶ではありません。

④ 手続き記憶

正しい選択肢です。運動技能・知覚技能・認知技能などに関わり、必ずしも意識的な想起を必要とせず、遂行として現れる記憶です。

⑤ エピソード記憶

誤りです。エピソード記憶は、「いつ・どこで・何をした」といった個人的な出来事や経験についての記憶です。意識的に想起できる宣言的記憶の代表です。

試験対策として覚えること

  • 手続き記憶 → 技能・手続き・習慣
  • 「想起意識を伴わない」「遂行として現れる」がキーワード
  • 意味記憶 → 一般知識・概念
  • エピソード記憶 → 個人的経験
  • 展望記憶 → 将来行う予定・意図
  • 偽りの記憶 → 実際とは異なる内容を記憶・想起する現象

この問題では、各用語を単独で暗記するよりも、「何を覚えている記憶なのか」「意識的な想起が必要か」という2つの軸で整理すると解きやすくなります。

参考資料

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