公認理師資格試験 過去問解説 問17 WAIS-Ⅳの制限時間のない下位検査

公認理師資格試験 過去問解説 問17 WAIS-Ⅳの制限時間のない下位検査

第5回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

第5回公認心理師試験(令和4年7月17日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

【公認心理資格試験】試験勉強の仕方。ブループリントに記載されている出題割合で勉強の範囲を狭めない方がいい理由について解説します!

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問17 WAIS-IVにおいて、制限時間のない下位検査を 1 つ選べ。

① 算数

② パズル

③ 絵の完成

④ 行列推理

⑤ バランス

出典:第5回公認心理師試験(令和4年7月17日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
正答は ④ 行列推理

選択肢の解説

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本問題は、Wechsler Adult Intelligence Scale – Fourth Edition(WAIS-Ⅳ)に関する内容となります。

WAIS-Ⅳは代表的な知能検査で、ウェクスラー式知能検査とも呼ばれます。

WAIS-Ⅳでは、先に開発されたWISC-Ⅳ同様に、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)の5つの合成得点を算出する仕様となっています。

下位検査は以下の通りです。

出典:WAIS™-IV知能検査 | 製品一覧 | 心理検査を探す – 日本文化科学社

本問題の選択肢は、「①算数」「②パズル」「③絵の完成」「④行列推理」「⑤バランス」といずれもWAIS-Ⅳの正しい下位検査となっています。

そのなかから、制限時間のない検査を選択する問題です。

ちなみに制限時間のない検査は以下の通りです。

  • 類似
  • 単語
  • 知識
  • 理解
  • 数唱
  • 語音整列
  • 行列推理

このなかで、選択肢に含まれているのは「行列推理」となるため、選択肢④が正答となります。

下位検査の詳細などに関しては、高度に専門的な内容となるため、ここでの解説は避けることとします。

【WAIS-Ⅲからの変更点】

  • 言語性IQ(VIQ)、動作性IQ(PIQ)が廃止された
  • 下位検査10検査で全検査IQ(FSIQ)が算出可能になった
  • 「理解」「語音整列」「絵の完成」が補助検査になった
  • 「バランス」「パズル」「絵の抹消」が追加された

WAIS-Ⅲからの変更点は試験にも出やすい箇所となっているため、確認しておきましょう。