公認心理師資格試験 過去問解説 第5回 午前 問27|アナフィラキシーの症状

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公式問題

アレルギー反応によるアナフィラキシーの症状として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 顔の腫れ
  2. 手の震え
  3. 気道の拡張
  4. 血圧の上昇
  5. 脈拍の減少

正答:①

この問題のポイント

この問題では、アナフィラキシーで起こる代表的な身体症状を理解しているかが問われています。

アナフィラキシーでは、皮膚・粘膜、呼吸器、消化器、循環器など、複数の臓器に急速に症状が現れます。選択肢を暗記するだけでなく、「腫れる」「呼吸が妨げられる」「重症では血圧が下がる」という変化の方向を押さえておくと解きやすくなります。

アナフィラキシーとは

日本アレルギー学会は、アナフィラキシーを、何らかのアレルゲンなどの侵入によって複数の臓器に急速に強い症状が現れる状態と説明しています。

ここで「アナフィラキシー」と「アナフィラキシーショック」は分けて理解しておきましょう。

アナフィラキシーのうち、血圧低下や意識低下など重い循環障害を伴う状態がアナフィラキシーショックです。

つまり、アナフィラキシー=必ずショック状態というわけではありません。

臓器別にみる代表的な症状

日本アレルギー学会の一般向け情報では、主な症状として次のようなものが示されています。

  • 皮膚:かゆみ、じんましん、むくみ、発赤など
  • 粘膜:目や口唇、舌などの腫れ
  • 呼吸器:咳、息苦しさ、喘鳴など
  • 消化器:下痢、吐き気、嘔吐など
  • 神経・全身:元気消失、意識もうろうなど
  • 重症時:血圧低下

この整理から、①「顔の腫れ」が最も典型的な選択肢であることが分かります。

選択肢ごとの解説

① 顔の腫れ

適切です。正答です。

アナフィラキシーでは皮膚や粘膜の症状がよくみられ、むくみ、口唇や舌の腫れなどが生じることがあります。

「顔の腫れ」は、この皮膚・粘膜症状に該当する代表的な所見として考えられます。

② 手の震え

本問では不適切です。

手の震えはさまざまな身体状態で生じる非特異的な症状であり、アナフィラキシーを特徴づける代表的症状ではありません。

公認心理師試験では、まず皮膚・粘膜、呼吸器、消化器、循環器といった典型的な臓器症状を押さえることが重要です。

③ 気道の拡張

不適切です。方向が逆です。

アナフィラキシーでは、咳、息苦しさ、喘鳴などの呼吸器症状がみられます。

これは気道が広がって呼吸しやすくなる方向ではなく、気道浮腫や気管支収縮などによって空気が通りにくくなる方向の変化です。

試験では、

アナフィラキシー → 気道・呼吸が障害される方向

と整理しておきましょう。

④ 血圧の上昇

不適切です。

重症のアナフィラキシーでは、血圧はむしろ低下することがあります。

日本アレルギー学会では、血圧低下と意識低下を伴う状態をアナフィラキシーショックとして説明しています。

そのため、

アナフィラキシーショック → 低血圧

という方向を覚えておくことが重要です。

⑤ 脈拍の減少

本問の代表症状としては不適切です。

アナフィラキシーの典型像を問う問題では、皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、消化器症状、血圧低下などが重要になります。

循環動態は重症度や状況によって単純ではないため、「アナフィラキシーでは脈拍は絶対に減少しない」と一般化する必要はありません。

この選択肢で重要なのは、脈拍減少がアナフィラキシーの代表的な診断症状として提示されるものではなく、①顔の腫れの方が明確に典型的であるという点です。

試験での見分け方

選択肢を「身体がどちらの方向へ変化するか」で整理すると解きやすくなります。

観点 アナフィラキシーで覚える方向
皮膚・粘膜 腫れ・むくみが起こり得る
気道 呼吸が妨げられる方向
血圧 重症時は低下する方向
脈拍 「減少」を代表症状として覚えない

この表だけでも、①・③・④・⑤の判別がしやすくなります。

アナフィラキシーとアナフィラキシーショックの違い

試験では両者を混同しないことも重要です。

アナフィラキシー

  • 複数臓器に急速に強いアレルギー症状が現れる状態

アナフィラキシーショック

  • アナフィラキシーの中でも、血圧低下や意識低下などの重篤な循環障害を伴う状態

「アナフィラキシー」という言葉だけで、必ず低血圧や意識障害が起こると考えないようにしましょう。

実際の場面では緊急性がある

この問題は資格試験の知識問題ですが、実際のアナフィラキシーは迅速な対応が必要となる可能性があります。

日本アレルギー学会は、アナフィラキシーを疑う場合には初期対応が重要であり、重篤な症状では救急搬送を含む迅速な対応が求められるとしています。

この記事は診断や個別の治療判断を目的とするものではなく、公認心理師試験で必要となる基礎知識の整理を目的としています。

まとめ

アナフィラキシーでは、皮膚・粘膜の腫れ、呼吸器症状、消化器症状などが急速に現れることがあります。重症では血圧が低下し、アナフィラキシーショックに至ることがあります。

試験では、

  • 顔・口唇・舌などは「腫れる」
  • 気道は「広がる」のではなく呼吸が妨げられる方向
  • 血圧は重症時に「下がる」

という方向を押さえておきましょう。

正答:①

Sources

  • 日本心理研修センター「第5回公認心理師試験 午前問題」

https://www.jccpp.or.jp/files/items/127/File/04_gokaku_happyo_05.pdf

  • 日本心理研修センター「第5回公認心理師試験 合格基準及び正答」

https://www.jccpp.or.jp/files/items/127/File/03_gokaku_happyo_06.pdf

  • 日本アレルギー学会「アナフィラキシー/Q&A」
アレルギーを知ろう/Q&A|一般社団法人日本アレルギー学会

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