第4回公認心理師試験・午前問40は、児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)の内容を問う問題です。
問題
児童の権利に関する条約〈子どもの権利条約〉に含まれないものを1つ選べ。
① 生命に対する固有の権利
② 残余財産の分配を受ける権利
③ 出生の時から氏名を有する権利
④ 自由に自己の意見を表明する権利
⑤ できる限りその父母を知りかつその父母によって養育される権利
正答は②「残余財産の分配を受ける権利」です。
児童の権利に関する条約とは
児童の権利に関する条約は、18歳未満の児童の人権を国際的に保障するための条約です。日本は1994年に批准しました。
試験では条約の理念だけでなく、どの権利が何条に規定されているかを押さえておくと選択肢を判別しやすくなります。
各選択肢を条文で確認する
| 選択肢 | 条文 | 判定 |
|---|---|---|
| ① 生命に対する固有の権利 | 第6条 | 含まれる |
| ② 残余財産の分配を受ける権利 | 該当なし | 含まれない |
| ③ 出生の時から氏名を有する権利 | 第7条 | 含まれる |
| ④ 自由に自己の意見を表明する権利 | 第12条 | 含まれる |
| ⑤ 父母を知り、父母によって養育される権利 | 第7条 | 含まれる |
① 生命に対する固有の権利
条約に含まれます。第6条では、すべての児童が生命に対する固有の権利を有することを締約国が認め、児童の生存と発達を可能な最大限の範囲で確保することが定められています。
② 残余財産の分配を受ける権利
条約には含まれないため、正答です。児童の権利に関する条約に「残余財産の分配を受ける権利」という規定はありません。
③ 出生の時から氏名を有する権利
条約に含まれます。第7条では、児童は出生の時から氏名を有する権利と国籍を取得する権利を有するとされています。
④ 自由に自己の意見を表明する権利
条約に含まれます。第12条では、自己の意見を形成する能力のある児童が、自分に影響を及ぼすすべての事項について自由に意見を表明する権利を確保することが定められています。
さらに、その意見は児童の年齢と成熟度に応じて相応に考慮されます。単に「発言させる」だけではなく、子どもの意見を意思決定の中で扱うことが重要です。
⑤ 父母を知り、父母によって養育される権利
条約に含まれます。第7条では、できる限り父母を知り、父母によって養育される権利が示されています。
「子どもの最善の利益」も重要
児童の権利に関する条約では、第3条の児童の最善の利益も重要な基本原則です。児童に関する措置では、児童の最善の利益が主として考慮されます。
社会的養護や親子分離と子どもの権利については、社会的養護・家族再統合を扱う過去問解説でも、児童の権利に関する条約と「子どもの最善の利益」を確認できます。
試験対策として覚えること
- 第3条:児童の最善の利益
- 第6条:生命に対する固有の権利、生存・発達
- 第7条:氏名、国籍、できる限り父母を知り父母によって養育される権利
- 第12条:自由に自己の意見を表明する権利
- 「残余財産の分配を受ける権利」は条約に含まれない



コメント