公認理師資格試験 過去問解説 問139 事例問題 障害者の虐待

公認理師資格試験 過去問解説 問139 事例問題 障害者の虐待

第3回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

【公認心理資格試験】試験勉強の仕方。ブループリントに記載されている出題割合で勉強の範囲を狭めない方がいい理由について解説します!

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問139 

87 歳の女性 A。A は、軽度のAlzheimer 型認知症であり、日常生活において全面的に介助が必要である。特別養護老人ホームのショートステイ利用中に、介護士 B から虐待を受けているとの通報が、同僚から上司に寄せられた。施設の担当者が A に確認したところ、B に太ももを平手で叩かれながら乱暴にオムツを替えられ、荒々しい言葉をかけられたとのことであった。A は、夫と死別後、息子夫婦と同居したが、家族とは別の小屋のような建物で一人離れて生活させられていた。 食事は、家族が気が向いたときに残り物を食べさせられ、食べ残すと強く叱られたことも、今回の調査で判明した。

A が B と家族の双方から受けている共通の虐待として、最も適切なものを1つ選べ。 

① 性的虐待

② 経済的虐待

③ 身体的虐待

④ 心理的虐待

⑤ ネグレクト

出典:第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
正答は ④ 心理的虐待

事例の概要

事例問題では、はじめにざっくりと事例の概要を整理することが正解に導くための鍵となります。

本事例を整理すると以下のようになります。

  • 87歳 女性 軽度のアルツハイマー型認知症
  • 特別養護老人ホームのショートステイ利用中
  • 介護士Bから、言葉の暴力を受けている
  • 息子夫婦からも、一人で離れて生活させられ、食事もずさんで、食べ残すと強い叱責を受けていた

アルツハイマー型認知症に関してはこちらの記事をどうぞ!

選択肢の解説

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Photo by Ricky Esquivel on Pexels.com

今回の事例では共通する虐待を選ぶことが求められています。

介護士Bからの虐待

介護士Bからの虐待は以下の2点となります。

  1. 太ももを平手で叩かれながら乱暴にオムツを替えられた
  2. オムツを替えられながら、荒々しい言葉をかけられた

このとき、1は「身体的虐待」、2は「心理的虐待」に該当します。

息子夫婦からの虐待

息子夫婦からの虐待は以下の2点となります。

  1. 家族とは別の小屋のような建物で生活させられ、食事は家族が気が向いたときに残り物を食べさせられた
  2. 食べ残しがあると強く叱責を受けていた

このとき、1は「ネグレクト」、2は「心理的虐待」に該当します。

本問題の解答

よって、「介護士B」と「息子夫婦」で共通する虐待は、選択肢④「心理的虐待」となることがわかります。

虐待に関しては、こちらの記事も参考になりますので、是非一度ご参照ください!