公認理師資格試験 過去問解説 問5 心理学統計 算術平均

公認理師資格試験 過去問解説 問5 心理学統計 算術平均

第4回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

【令和3年10月29日14時】第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格発表|講習・試験・登録|一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理試験

 

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

 

 

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【問5】算術平均

問5 観測値として、9、5、7、8、4が得られたとき、値が6.6となる代表値(小数点第2位を四捨五入)として、正しいものを1つ選べ。

① 中央値

② 幾何平均

③ 算術平均

④ 相乗平均

⑤ 調和平均

出典:第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

 

正答は ③

 

③ 算術平均

 

となります。

 



 

選択肢の解説

① 中央値

 

中央値 median とは❓

メディアン、あるいは中位数ともよばれ、n個の観測値を小さい順に並べた場合の中央にある値である

出典:心理学辞典|有斐閣

 

中央値について簡単に説明すると、観測値を小さいものから並べた場合の真ん中にある数値といえますね。

 

今回の問題では、数字を小さいものから並べると、「4・5・7・8・9」となるため、中央値は6.6ではなく、7となります。

 

よって、選択肢①「中央値」は今回の問題の正答とはいえません。

 

② 幾何平均 ④ 相乗平均

幾何平均 geometric mean は、n個の数の積のn乗根 で表される平均で、比率や割合で変化するものの平均を算出するときに使われる代表値です。

 

相乗平均とも呼ばれています。

 

今回の問題では、9×5×7×8×4の5乗根(5となるわけです。

 

計算方法は割愛しますが、計算して小数点第2位を四捨五入すると、6.3になります。

 

よって、選択肢②「幾何平均」④「相乗平均」は不適切な回答と分かります。

 

③ 算術平均

算術平均 arithmetic mean とは、一般的に用いられている「平均値」を指します。

 

具体的には、以下の式で表されますね。

平均値の計算式

 

詳細に関してはこちらの記事を参考にしてください❗️

【心理学部生・大学院生向け】統計解説。「標準偏差」についてできるだけ簡単に解説します!

 

今回の問題では、 (9+5+7+8+4)÷5 =6.6となります。

 

そのため、選択肢③「算術平均」が正しい答えだとわかります。

 

⑤ 調和平均

調和平均 harmonic mean は速さの比率などで用いられる平均値の一種です。

 

数学的には、逆数をとって、算術平均をして、逆数をとる = 逆数の平均の逆数 と定義されています。

 

こちらも詳しい算出方法は割愛しますが、今回の問題で計算して四捨五入をすると、6.0となります。

 

そのため、選択肢⑤「調和平均」は不適切な回答であるといえます。

 



 

まとめ

第4回公認心理師資格試験の問5は、算術平均に関する問題でした❗️

 

今回の問題は、シンプルに算術平均を算出してしまえば解答することができます。

 

心理学の領域では、算術平均と中央値以外の幾何平均・調和平均などはあまり出会うことはありませんが、簡単な計算方法などは確認しておいても良いかもしれません。