第3回公認心理師試験・午後問99は、文部科学省が示した小学校段階のキャリア発達の特徴について、低学年・中学年・高学年の対応を問う問題です。
正答は⑤「高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる」です。
この問題は、文部科学省『小学校キャリア教育の手引き(改訂版)』に示された低学年・中学年・高学年ごとのキャリア発達を対応づければ解けます。
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【問99】小学校段階のキャリア発達
問99 我が国のキャリア教育において、文部科学省が示した小学校段階のキャリア発達の特徴について、最も適切なものを1つ選べ。
① 低学年では、計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる。
② 低学年では、仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる。
③ 中学年では、将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする。
④ 高学年では、自分のことは自分で行うようになる。
⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる。
正答:⑤
第3回公認心理師試験の午後問題冊子と正答は、公認心理師試験研修センターの公式ページで確認できます。
第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|公認心理師試験研修センター
まず押さえる:小学校段階のキャリア発達
文部科学省『小学校キャリア教育の手引き(改訂版)』では、小学校段階のキャリア発達について、低学年・中学年・高学年に分けて特徴が整理されています。
大きな流れとしては、
- 低学年:小学校生活への適応、自分のことを自分で行うこと、身近な仕事や役割への気づき
- 中学年:友達との協力、役割の自覚、計画を立てて取り組むこと
- 高学年:集団の中で役割や責任を果たすこと、自分の長所・短所への気づき、将来の夢や希望
と捉えると整理しやすくなります。
低学年 → 自立の基礎/中学年 → 協力と役割/高学年 → 自己理解・責任・将来
という発達的な流れを押さえておきましょう。
⑤が正しい理由
文部科学省の手引きでは、高学年の特徴として、
「自分の長所や短所に気付き、自分らしさを発揮する」
ことが示されています。
高学年では、単に学校生活へ適応するだけでなく、集団の中で自分の役割や責任を自覚し、社会との関わりの中で自分の将来や生き方を考える段階へ進みます。
そのため、⑤は文部科学省が示した高学年のキャリア発達の特徴と一致します。
①は「中学年」の特徴
①の
「計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる」
は、文部科学省の整理では中学年の特徴です。
中学年になると、自分のやりたいことを考えて取り組むだけでなく、活動を進めるための見通しや手順を意識することが求められるようになります。
したがって、「低学年」とした①は誤りです。
②は「高学年」の特徴
②の
「仕事における役割の関連性や変化に気づく」
は、文部科学省の整理では高学年の特徴です。
低学年では、まず家の手伝いや係活動などを通して、身近な仕事や役割の必要性に気づく段階です。
高学年になると、社会生活にはさまざまな役割があることや、仕事における役割同士のつながり・変化へ理解が広がっていきます。
したがって②は誤りです。
③も「高学年」の特徴
③の
「将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする」
も高学年の特徴です。
中学年では、自分のやりたいことやよいと思うことを考え、進んで取り組むことなどが中心です。
高学年になると、社会との関わりを広げながら、自分の将来の夢や希望を具体化し、その実現に向けて努力しようとする段階へ進みます。
したがって「中学年」とした③は誤りです。
④は「低学年」の特徴
④の
「自分のことは自分で行うようになる」
は、文部科学省の整理では低学年の特徴です。
低学年では、小学校生活への適応とともに、自分でできることを増やし、生活上の基本的な自立を進めていく段階です。
したがって「高学年」とした④は誤りです。
5つの選択肢を対応づける
| 選択肢 | 正しい学年段階 | 判定 |
|---|---|---|
| ① 計画づくりの必要性・作業手順 | 中学年 | 誤り |
| ② 仕事における役割の関連性や変化 | 高学年 | 誤り |
| ③ 将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力 | 高学年 | 誤り |
| ④ 自分のことは自分で行う | 低学年 | 誤り |
| ⑤ 自分の長所・短所に気づき、自分らしさを発揮 | 高学年 | 正答 |
キャリア教育とは「職業を決める教育」だけではない
文部科学省は現在、キャリア教育を、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促す教育と説明しています。
したがって、小学校のキャリア教育も、早い段階から特定の職業を決めさせることが目的ではありません。
学校生活や家庭生活、友人関係、係活動、学習、社会との関わりなどを通して、
- 自分を理解する
- 他者と協力する
- 役割や責任を果たす
- 将来と現在の学びをつなげる
といった力を発達段階に応じて育てていくことが重要です。
「丸暗記」より発達の流れで覚える
この問題は、5つの文をすべて丸暗記しなくても、学年が上がるにつれてキャリア発達の焦点が広がっていくことを理解すると解きやすくなります。
低学年:まず自分の生活を整え、自分でできることを増やす
中学年:友達や集団との関わりの中で、協力・役割・計画性を高める
高学年:自己理解を深め、役割と責任を担い、社会や将来へ視野を広げる
と整理できます。
この発達の流れが分かれば、①〜④の「学年の入れ替え」に気づきやすくなります。
試験対策ではここまで覚える
- 低学年:自分のことは自分で行おうとする
- 中学年:計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる
- 高学年:仕事における役割の関連性や変化に気づく
- 高学年:将来の夢や希望をもち、実現を目指して努力する
- 高学年:自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮する
正答⑤=「自己理解が深まり、自分らしさを発揮する高学年」
まとめ
第3回公認心理師試験・午後問99の正答は、⑤「高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる」です。
試験では、個々の文言だけを暗記するより、「自分の生活」から「集団での役割」、さらに「自己理解・社会・将来」へと視野が広がる発達の流れとして理解することがポイントです。



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