公認理師資格試験 過去問解説 問99 キャリア教育 小学校段階のキャリア発達
- 2022.06.14
- 公認心理師(第3回) 資格試験
- 教育領域, 第3回公認心理師試験
第3回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。
第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
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【問99】キャリア教育
問99 我が国のキャリア教育において、文部科学省が示した小学校段階のキャリア発達の特徴について、最も適切なものを1つ選べ。
① 低学年では、計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる。
② 低学年では、仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる。
③ 中学年では、将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする。
④ 高学年では、自分のことは自分で行うようになる。
⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる。
⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる
となります。
キャリア教育とは?
文部科学省のサイトを見ると、
今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められています。
この視点に立って日々の教育活動を展開することこそが、キャリア教育の実践の姿です。
出典:キャリア教育-文部科学省
とあります。
簡単に説明すると、
となります。
ちなみに正確な定義はこのようになっています。
一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育
出典:中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成23年1月31日)
日本では平成11年12月の中央教育審議会答申「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」で初めて公的な文言で提唱されました。
詳細に関しては、以下の資料を参考にしてみてください!
このキャリア教育ですが、定義にもある通り「キャリア発達」を促す教育となっています。
キャリア発達には『発達の段階』と『各段階において取り組むべき課題』が設定されています。
小学校のキャリア教育に関しては、文部科学省の小学校キャリア教育の手引き(改訂版)が参考になります。
本問題はこの手引きの内容が押さえられていれば回答可能といえますね。
選択肢の解説
本問題に関しては、文部科学省の出している
という資料の中に答えがあります。
全てを抜粋していると長くなってしまうため、各学年の大きな目標のみ抜粋しました。
- 低学年 = 学校への適応
- 中学年 = 友達づくり、集団の結束力づくり
- 高学年 = 集団の中での役割の自覚、中学校への心の準備
詳細は上で紹介した資料を参照ください。
① 低学年では、計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる
「計画づくりの必要性に気づき、作業の手順が分かる」という内容は、中学年のキャリア発達の特徴とされています。
そのため、こちらの選択肢は不適切な内容となります。
② 低学年では、仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる
「仕事における役割の関連性や変化に気づくようになる」という内容は、高学年のキャリア発達の特徴とされています。
そのため、こちらの選択肢は不適切な内容となります。
③ 中学年では、将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする
「将来の夢や希望を持ち、実現を目指して努力しようとする」という内容は、高学年のキャリア発達の特徴とされています。
そのため、こちらの選択肢は不適切な内容となります。
④ 高学年では、自分のことは自分で行うようになる
「自分のことは自分で行うようになる」という内容は、低学年のキャリア発達の特徴とされています。
そのため、こちらの選択肢は不適切な内容となります。
⑤ 高学年では、自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる
「自分の長所や短所に気づき、自分らしさを発揮するようになる」という内容は、高学年のキャリア発達の特徴です。
こちらが正答になりますね。
まとめ
第3回公認心理師資格試験の問99は、キャリア教育について問題でした!
「キャリア教育」と言葉は聞いたことがあっても、内容がわからない方は多いかと思います。
文部科学省の資料が一番わかりやすく解説されているため、以下のサイトを参照すると深く理解できるでしょう。
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