公認理師資格試験 過去問解説 問132 アルコール依存症の離脱症状

公認理師資格試験 過去問解説 問132 アルコール依存症の離脱症状

第3回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

【公認心理資格試験】試験勉強の仕方。ブループリントに記載されている出題割合で勉強の範囲を狭めない方がいい理由について解説します!

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問132 アルコール依存症の離脱症状について、正しいものを2つ選べ。

① 過眠

② 幻視

③ 徐脈

④ 多幸

⑤ けいれん

出典:第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
正答は ②幻視 ⑤けいれん

選択肢の解説

alcohol alcoholic background beer
Photo by Pixabay on Pexels.com

本問題は、アルコール依存症の離脱症状に関する問題です。

アルコール依存症とは、簡単に説明すると、「多量の飲酒を続けることで脳の機能が変化して、自分では酒の飲み方 (飲む量、飲む時間、飲む状況)をコントロールできなくなる病気」です。

アルコールに限らず依存症には、「身体依存」と「精神依存」がありますが、「身体依存」が形成されると、その物質の使用を中止したときに、離脱症状が生じます。

離脱症状

依存性のある薬物などの反復使用を中止することから起こる病的な症状のことです。

出典:離脱症状|e-ヘルスネット

DSM-5における離脱症状をまとめると以下のようになります。

  • 自律神経の活動亢進(発汗、血圧上昇、頻脈)
  • 手指振戦の増加
  • 不眠症
  • 悪心または嘔吐
  • 一過性の幻覚
  • 精神運動興奮(不穏、焦燥)
  • 不安・イライラ
  • 全般性強直間代発作(全身のけいれん)

アルコール依存症における離脱症状が強い時の要点をまとめると、

幻覚 → 痙攣 →痙攣をともなうせん妄

となります。

本問題の選択肢は、

  1. 過眠
  2. 幻視
  3. 徐脈
  4. 多幸
  5. けいれん

となっているため、ここから当てはまるものは、選択肢②「幻視(≒幻覚)」と選択肢⑤「けいれん」となりますね。

まとめ

アルコール依存症の代表的な離脱症状は、

  • 自律神経の活動亢進(発汗、血圧上昇、頻脈)
  • 手指振戦の増加
  • 不眠症
  • 悪心または嘔吐
  • 一過性の幻覚
  • 精神運動興奮(不穏、焦燥)
  • 不安・イライラ
  • 全般性強直間代発作(全身のけいれん)

となります。