公認理師資格試験 過去問解説 問33 「時間外労働」について

公認理師資格試験 過去問解説 問33 「時間外労働」について

第4回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

【令和3年10月29日14時】第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格発表|講習・試験・登録|一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理試験

公認心理師資格試験の過去問をしっかりと振り返ることで「自分に必要な知識は何か」を知るための手がかりとしてくださいね!

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【問33】「時間外労働」について

問33 労働基準法が定める時間外労働の上限規則として 正しいものを一つ選べ。
① 原則として月60時間とする。

② 原則として年360時間とする。

③ 特別な事情がある場合には年960時間とする。

④ 臨時的な特別な事情がある場合には月150時間( 休日労働を含む)とする。

⑤ 臨時的な特別な事情がある場合には複数月平均120時間( 休日労働含む)とする。

出典:第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

正答は ②

② 原則として年360時間とする

選択肢の解説

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Photo by Christina Morillo on Pexels.com

労働基準に関するさまざまな事柄については、労働基準|厚生労働省のサイトが詳しいので、確認しておくといいでしょう。

時間外労働と年次有給休暇に関しては、2008年の労働基準法改正により規定が大きく変わった部分となっています。

①原則として月60時間とする

時間外労働の上限としては、「労働基準法」第36条4項に規定があります。

条文をみれば、「45時間以内」「年間360時間以内」とわかります。

よって、選択肢①「原則として月60時間とする」は正しくは「月45時間」となり、不適切な選択肢となりますね。

②原則として年360時間とする

こちらも選択肢①と同様に、労働基準法第36条4項に規定されています。

先ほども解説したように、「年間360時間以内」と規定されているため、選択肢②は正しいといえます。

③特別な事情がある場合には年960時間とする

労働基準法第36条5項には、「通常予見することのできない業務量の大幅な増加」など特別な事情がある場合の時間外労働(労働時間の延長)についての規定があります。

36条5項によれば、年間の時間外労働の上限は「720時間を超えない範囲」とされています。

よって、選択肢③「特別な事情がある場合には年960時間とする」は、正しくは「年720時間」となるため、不適切な選択肢となります。

④臨時的な特別な事情がある場合には月150時間( 休日労働を含む)とする

こちらの選択肢も36条5項に規定されています。

月間の時間外労働時間は、「100時間未満(休日労働を含む)」となっています。

よって、選択肢④も不適切とわかります。

⑤臨時的な特別な事情がある場合には複数月平均120時間( 休日労働含む)とする

こちらの選択肢に関しては、労働基準法第36条6項3号に規定されています。

具体的には、「対象期間(5ヵ月程度)の平均時間が80時間を超えない」となっています。

よって、選択肢⑤は不適切とわかりますね。