第4回公認心理師試験・午前問33は、労働基準法における時間外労働の上限規制について問う問題です。
正答は②「原則として、年360時間とする」です。
この問題では、36協定を締結した場合でも時間外労働には上限があり、一般的な上限規制として原則「月45時間・年360時間」であることを押さえるのが中心です。
問33の正答は②「原則として、年360時間とする」
問題の選択肢は次のとおりです。
- ① 原則として、月60時間とする。
- ② 原則として、年360時間とする。
- ③ 臨時的な特別な事情がある場合には、年960時間とする。
- ④ 臨時的な特別な事情がある場合には、月150時間(休日労働含む)とする。
- ⑤ 臨時的な特別な事情がある場合には、複数月平均120時間(休日労働含む)とする。
一般的な時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間です。したがって②が正答です。
まず「法定労働時間」と36協定を整理する
労働基準法では、原則として1日8時間・1週40時間が法定労働時間です。
使用者が法定労働時間を超えて労働させたり、法定休日に労働させたりする場合には、労働基準法第36条に基づく労使協定、いわゆる36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出る必要があります。
ただし、36協定を締結すれば無制限に時間外労働をさせられるわけではありません。
時間外労働の上限は原則「月45時間・年360時間」
一般的な時間外労働の上限は、原則として次のとおりです。
- 1か月45時間
- 1年360時間
本問では年単位の上限を尋ねる選択肢②が、この原則と一致します。
臨時的な特別の事情がある場合でも上限がある
通常予見できない業務量の大幅な増加など、臨時的な特別の事情があり、特別条項付き36協定を結ぶ場合でも上限があります。
一般則では、主に次の基準を押さえます。
- 時間外労働は年720時間以内
- 時間外労働+休日労働は単月100時間未満
- 時間外労働+休日労働は2〜6か月平均80時間以内
- 原則の月45時間を超えられるのは年6か月まで
したがって、「特別な事情があれば上限がなくなる」という理解は誤りです。
①「原則として、月60時間」が誤りの理由
原則の月単位の上限は45時間であり、60時間ではありません。
「月60時間」という数字は、時間外労働の上限ではなく、割増賃金率に関する制度と混同しやすい数字です。現在は、1か月60時間を超える時間外労働について、原則として50%以上の割増賃金率が適用されます。
したがって①は誤りです。
②「原則として、年360時間」が正しい理由
時間外労働の一般的な上限は、原則として月45時間・年360時間です。
したがって②が正答です。
③「特別な事情がある場合、年960時間」が誤りの理由
一般則における特別条項付き36協定でも、時間外労働は年720時間以内です。
したがって、年960時間とする③は誤りです。
なお、医業に従事する医師など一部の業種・業務には別の上限規制や特例があります。公認心理師試験の本問は一般則を問う問題なので、特殊な適用関係と混同しないようにします。
④「特別な事情がある場合、月150時間」が誤りの理由
一般則では、特別条項を設けた場合でも、時間外労働と休日労働の合計は単月100時間未満でなければなりません。
150時間ではないため、④は誤りです。
⑤「複数月平均120時間」が誤りの理由
一般則では、時間外労働と休日労働の合計について、2〜6か月の各平均が80時間以内である必要があります。
120時間ではないため、⑤は誤りです。
5つの選択肢を整理する
| 選択肢 | 一般的な上限規制 | 判断 |
|---|---|---|
| ① 月60時間 | 原則は月45時間 | × |
| ② 年360時間 | 原則は年360時間 | 〇 |
| ③ 特別時 年960時間 | 一般則では年720時間以内 | × |
| ④ 特別時 月150時間 | 時間外+休日労働は単月100時間未満 | × |
| ⑤ 複数月平均120時間 | 時間外+休日労働は2〜6か月平均80時間以内 | × |
試験対策:数字をセットで覚える
- 法定労働時間:1日8時間・1週40時間
- 時間外労働の原則上限:月45時間・年360時間
- 特別条項の年上限:年720時間以内
- 時間外+休日労働:単月100時間未満
- 時間外+休日労働:2〜6か月平均80時間以内
- 月45時間を超えられる回数:年6か月まで
「45・360・720・100未満・80・6か月」を一つのセットとして整理すると、選択肢問題に対応しやすくなります。
現在の制度を確認するときの注意
時間外労働の上限規制は現在も重要な労働法制ですが、建設業、自動車運転業務、医業に従事する医師などでは、2024年4月からの適用を含め、一般則と異なる適用関係があります。
そのため、実務で具体的な労働時間の適法性を判断するときは、職種・業務・36協定の内容・休日労働を含む時間数などを確認する必要があります。
一方、この第4回公認心理師試験・問33の正答として押さえるべきなのは、一般則の「原則、年360時間」です。
まとめ
- 第4回公認心理師試験・午前問33の正答は②
- 時間外労働の一般的な上限は原則 月45時間・年360時間
- 特別条項でも一般則では年720時間以内
- 時間外+休日労働は単月100時間未満
- 時間外+休日労働は2〜6か月平均80時間以内
- 月45時間を超えられるのは年6か月まで
- 一部の業種・業務には別の上限規制や特例があるため、実務では一般則だけで判断しない



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