公認理師資格試験 過去問解説 問36 「会話の公理」について
- 2023.09.11
- 公認心理師(第4回)
- 第4回公認心理師試験
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【令和3年10月29日14時】第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格発表|講習・試験・登録|一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理試験
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【問36】「会話の公理」について
問36 H. P. Grice の会話の公理<maxims of conversation>に該当しないものを1つ選べ。
① 根拠があることを話す。② 場の雰囲気に配慮する。
③ 過不足なく情報を伝える。
④ その時の話題に関連したことを言う。
⑤ 曖昧な表現を避け、分かりやすく情報を伝える。
正答は ②
② 場の雰囲気に配慮する
選択肢の解説
会話の公理とは?
会話の公理とは、イギリスの哲学者・言語学者であるH. P. Grice ポール・グライスが発表した「論理と会話」の中で提唱された「協調の原理」という会話の原則を4つの公理に分類したものを指します。
【会話の公理】
- 量 :要求されただけの情報量を述べること(要求以上を述べない)
- 質 :真実を述べること(虚偽、根拠が不十分な内容を述べない)
- 関係:関連のあることを述べること
- 様態:理解しやすく述べること(曖昧×、多義的×、簡潔、整然)
では、この会話の公理をおさえたうえで選択肢を確認していきましょう。
①根拠があることを話す
こちらは会話の公理のうち「質」に関係するため、適切といえます。
②場の雰囲気に配慮する
協調の原理というと空気を読むことも含まれるように感じてしまいますが、こちらは会話の公理には含まれていません。
不適切な選択肢といえます。
③過不足なく情報を伝える
こちらは会話の公理のうち「量」に関係するため、適切といえます。
④その時の話題に関連したことを言う
こちらは会話の公理のうち「関係」に関係するため、適切といえます。
⑤曖昧な表現を避け、分かりやすく情報を伝える
こちらは会話の公理のうち「様態」に関係するため、適切といえます。
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