公認理師資格試験 過去問解説 問124 チーム医療について

公認理師資格試験 過去問解説 問124 チーム医療について

第3回公認心理師試験の過去問や正答は以下のサイトで入手可能です。

第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター

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問124 チーム医療について、最も適切なものを1つ選べ。

① 多職種でのカンファレンスは、議論や検討の場ではない。

② 医療に従事する多種多様な医療スタッフが、場所を共有する。

③ 患者自身がチームの意思決定や治療選択に関わることはない。

④ 各職種の機能と役割について、互いに知っておくことが必要である。

出典:第3回公認心理師試験(令和2年12月20日実施)|一般社団法人日本心理研修センター
正答は ④各職種の機能と役割について、互いに知っておくことが必要である

選択肢の解説

①多職種でのカンファレンスは、議論や検討の場ではない

多職種でのカンファレンスは各専門職からの情報の共有や整理が主な目的となります。

この際に、さまざまな専門職からの多角的な視点で、ひとつの事例について議論や検討することが重要になってくると考えられます。

厚生労働省の資料にも

チームアプローチの質を向上するためには、互いに他の職種を尊重し、明確な目標に向 かってそれぞれの見地から評価を行い、専門的技術を効率良く提供することが重要である。 そのためには、カンファレンスを充実させることが必要であり、カンファレンスが単なる情報交換の場ではなく議論・調整の場であることを認識することが重要である。

出典:チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集

よって、選択肢①「多職種でのカンファレンスは、議論や検討の場ではない」は適切な記述とはいえず、問題の正答として不適切となります。

②医療に従事する多種多様な医療スタッフが、場所を共有する

チーム医療の考え方で行われるカンファレンスでは、多種多様な医療スタッフが、患者さんの診断や治療方針や治療の進め方についてお互いの専門性を理解し合いながら話し合っていきます。

その際のカンファレンスの場所などは明確な規定はありませんが、一般的には固定された場所にスタッフが集まる形が取られているのが実情です。

また、情報共有の手段としては、定型化した書式や電子カルテなど当該機関で一括で管理できるような方法がとられることが多いです。

よって選択肢②「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、場所を共有する」は不適切な記述といえます。

③患者自身がチームの意思決定や治療選択に関わることはない

こちらの記述を見てみましょう。

チーム医療を推進するためには、患者に対して最高の医療を提供するために患者の生活 面や心理面のサポートを含めて各職種がどのように協力するかという視点を持つことが重 要である。また、患者も自らの治療等の選択について医療従事者に全てを任せるのではな く、医療従事者からの十分な説明を踏まえて選択等に参加することが必要である。

出典:チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集

このように患者自身が治療等の選択に参加することが重要視されています。

よって選択肢③「患者自身がチームの意思決定や治療選択に関わることはない」は不適切な記述といえます。

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④各職種の機能と役割について、互いに知っておくことが必要である

チーム医療は、

医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・保完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること

出典:チーム医療の推進について|厚生労働省

とあります。

このように多職種が効果的に連携するためには、お互いの専門性や機能及び役割、その限界などについて把握しておくことが重要となりますね。

よって、選択肢④「各職種の機能と役割について、互いに知っておくことが必要である」は正しい記述といえます。

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